​ことばには辞書に書いてある以上の意味がないから、ことばの能力の限界は物事を説明することまでです。そのつまらない記号でしかない「ことば」というものの意味を使って遊ぶのは「人間」であって、ことばではない。
それなのに、なんなんだこの世は。ことばの向こう側にいる人間とか、ことばに包んで渡された具とかよりも、そのパッケージでしかない「ことば」ばかりに気をとられて、ギャーギャー騒いでばかりいる。
こんな世界じゃあお笑いも恋の駆け引きもできやしない。
確かに、なにかを説明するときに相手と認識が食い違わないように、ことばを丁寧に正しく使うことはとても大切なことだけど、
それと同じくらい、
「ああこのひとは本当はこういうことが言いたいんだろうな」
って想像する余裕とか、大事なんじゃないんですか。
わたしも好きなひとに「お前は冗談が通じないな」って言われたことがあって、それは好きなひとが提供してくれたニコニコをひとつ失っているということで、ほんとにもったいないっておもって悲しくて落ち込みました。
にくまんのなかみはほんとうにお肉ですか？
オレンジだからピザまん？
つるっとしていてしわがないからあんまん？
あんたなんかきらいっていわれたからこの恋はおしまい？ 死ねって言われたから死ぬ？
そういう罠に引っかからずに、脳みそ同士を直接擦り合わせてるくらい、いやもうぐちゃぐちゃのひとつになれるくらい、誤解なくわかりあえたら、きっと世界はもっと良くなるのにねー
でもわたしのこころは立ち入り禁止なので、罠をたくさん仕掛けるので、潜り抜けてここまできてくれたひととだけいいことしたいです
エッチなことだとおもったみなさん  ざんねんでした  さようなら